Multi-GPU server planning

4GPUか8GPUか。枚数ではなく、ジョブの分け方から決める

8GPUにすれば必ず4GPUの2倍速くなるわけではありません。単一ジョブを何GPUへ分割するか、複数ジョブを何本並行するか、通信とI/Oがどこで律速するかを整理して選びます。

4 versus 8 GPUs

4GPUと8GPUで変わるのは、演算資源だけではありません

比較軸4GPUを検討しやすい条件8GPUを検討しやすい条件確認方法
単一ジョブ1〜4GPUで必要メモリに収まり、十分な時間で完了8GPU分割をソフトウェアが支援し、期限短縮の価値がある1/2/4GPUの実測から通信比率を見て、8GPUの試験条件を作る
並行ジョブ4GPUを1台または小単位で管理したい2GPU×4、4GPU×2など複数キューを1台に集約したい利用者、ジョブサイズ、ピーク時間、待ち時間を記録
GPU間通信4GPU内のトポロジーで十分8GPU全体のcollective通信が必要NCCL/MPIのテストとアプリケーション実行を分けて測定
CPU・メモリ4GPUへのデータ供給に合わせる8GPUのI/O、前処理、MPIランクを支えられる構成CPU使用率、NUMA、メモリ帯域、GPU待ち時間を確認
電源・冷却高密度構成として設置条件を確認より大きい受電・排熱・騒音対策が必要になりやすいGPUだけでなくサーバー全体の最大条件と実測条件を確認
障害・保守システムを分散し、障害範囲を分ける案も可能1台への集約で管理点は減るが、停止時の影響範囲が広い予備系、部品交換、ジョブ再開、チェックポイントを設計

Memory and parallelism

「総GPUメモリ」と「一つの仕事で使えるメモリ」を分けます

たとえば141GB GPUを4枚搭載した物理的な総メモリ容量は564GBですが、1つの連続した共有メモリになるわけではありません。モデル、データ、FFTグリッド、領域、バッチなどを各GPUへ分割し、必要なデータを通信する処理が必要です。

データ並列

同じモデルを各GPUへ置き、異なるデータを処理します。モデル自体が1GPUに収まるか、勾配同期の通信量がどれだけあるかを確認します。

モデル/テンソル並列

モデルをGPU間で分割します。各層や演算の通信頻度が高くなるため、フレームワークとGPUトポロジーの影響が大きくなります。

タスク並列

独立したジョブをGPUごと、または2GPU・4GPU単位へ割り当てます。単一ジョブの高速化より、待ち時間と総処理量の改善を狙う構成です。

Interconnect

GPU間接続は、GPU名だけでは決まりません

NCCLは、複数GPU間のAllReduce、AllGather、ReduceScatterなどの通信プリミティブを提供します。実際の性能は、GPUの接続方式、PCIeスイッチ、NUMA、NVLinkの有無と構成、フレームワークの使い方で変わります。

H200 NVLは、NVIDIA公式情報で2-wayまたは4-way NVLinkブリッジに対応しています。ただし、ブリッジ部材とスロット配置は対象サーバーで正式確認が必要です。RTX PRO 6000など別製品の接続条件をH200 NVLへ流用してはいけません。

見積書に入れるべき項目:GPU枚数だけでなく、GPU間接続部材、PCIe構成、CPUソケットとの対応、NIC、必要な通信試験を明記します。

Acceptance test

受入試験は「8枚認識」で終わらせません

  1. ハードウェア:全GPU、ECC、PCIeリンク、温度、ファン、電源冗長、NIC、ストレージを確認。
  2. 通信:NCCLまたは対象MPIの代表collectiveを、実際に使うGPU組み合わせで測定。
  3. アプリケーション:代表入力を1/2/4/8GPUで実行し、結果の妥当性、時間、メモリ、安定性を記録。
  4. 運用:ジョブスケジューラ、GPU割当、ログ、監視、障害時の再開、チェックポイントを確認。
  5. 再現性:再起動後と複数回実行で、同じ手順から結果を再現できることを確認。

FAQ

よくある質問

8GPUは4GPUの2倍速くなりますか?

保証されません。計算と通信の比率、バッチ、並列方式、GPUトポロジー、CPUやI/Oで変わります。代表ジョブで確認します。

複数の利用者がいる場合は8GPUが必要ですか?

同時ジョブ数と各ジョブのGPU数、待ち時間によります。8GPUを1つのジョブに使う場合と、2GPU×4ジョブで使う場合を分けて設計します。

GPUメモリを全部まとめて使えますか?

各GPUのメモリは独立しています。アプリケーションが分割と通信を支援していることが必要です。

4GPUから8GPUへ後から増設できますか?

最大搭載数だけでは判断できません。GPU対応、電源、冷却、ライザー、ケーブル、CPUとPCIeトポロジーを確認します。増設前提なら最初の依頼に記載してください。

Primary sources

仕様・通信確認に使用した公式情報

Compare systems

4GPUと8GPUの本体候補を、同じGPU条件で比較

H200 NVLを事前選択し、最大搭載数、CPU世代、DIMM、ストレージなどを横断比較できます。希望枚数で実構成できるかは見積時に確認します。

本ページは構成検討のための一般情報です。正式な製品仕様、価格、在庫、納期、保証、搭載可否は見積書・メーカー資料・契約書面でご確認ください。